●バラク・オバマなんて知らないよ。

オバマ新大統領就任セレモニーに過剰に浮かれている世間を前に、オバマなんて、所詮、内容空疎な演説だけが上手い口先男さ、と思っている小生としては、アメリカの外交や経済等のこれからの動向を不安な気持ちで観察しているところだが、たとえばオバマは、就任演説で、「イラクからの撤退」と「イスラムとの対話」を宣言したらしいが、そう宣言するのは仕方ないとしても、いったい、その言葉が、アメリカ帝国にとって何を意味するかを考えると、「アメリカ衰退論」が公然と囁かれる中で、予想以上に事態は深刻なのである。金融危機をめぐるアメリカ経済の破綻寸前の状況という問題に至っては、口先だけの演説で、どうにもならないはずなのである。日本の政治家の質が落ちていることは確かだが、日本にも、オバマのような政治家はいないのかと、とんでもないことを言う人が少なくないが、僕は、オバマのような口先だけの演説男が現れることには、断固、反対である。「失われた10年」とか言われるが、ここ10年ぐらいの日本の政治の悲劇も、実は、小泉、安部、麻生、そして竹中とか、要するに内容空疎な話を立て板に水のように喋り捲る「口先男」たちに占拠されたことによって引き起こされたのである。今こそ、寡黙な、演説下手な政治家よ、出でよ。