■小泉純一郎が「敗北宣言」か???


小泉純一郎元首相が、予想されたこととはいえ、唐突に、昨夜、政界や政争、あるいは政局的な発言からの「撤退宣言」を発したらしいが、これは、一部の小泉系マスコミが、連動するかのように「小泉の乱」とか「小泉劇場」などと持て囃した小泉発言が、「小泉チルドレン」が騒いだだけで、意外に政界は勿論のことだが、国民の間でも、不評で、広がりを見せなかったというだけではなく、場合によっては予告どおり「定額給付金」採決に欠席すれば、「麻生降ろし」が加速するどころか、逆に麻生執行部から「除名処分」を受けて最悪の形で政治生命に終止符を打たれかねない、ということを恐れたからであろう。あるいは、昨日・今日、ということで言えば、日曜日(2/28)放送の「サンデープロジェクト」において、小泉氏の盟友である竹中平蔵元「郵政民営化」担当大臣を前にして、元警察官僚の亀井静香氏が、『かんぽの宿疑惑』について、「国民新党が徹底的に調査した上で、東京地検特捜部に告発しますよ…」と発言したことが、目の前に座っていた竹中氏が顔面蒼白となったように、このあらかじめ仕組まれたはずの「亀井・竹中対決」の政治ショーを注視していた小泉氏及び小泉一派の面々に、決定的な衝撃を与えたということだろう。小泉氏及び小泉一派の面々も、おそらく竹中平蔵氏のお得意の「多弁」と「饒舌」に期待していただろうが、竹中平蔵氏が喋れば喋るほど「ボロ」が出るというシーンの連続で、かえって竹中平蔵氏の「ディベート術」に期待したことが失敗だったということを自覚し、つまり「薮蛇」だったことを自覚したはずだろう。ところで、小泉純一郎元首相としては、政局的な発言からの「撤退宣言」と引き換えに、これ以上の『かんぽの宿疑惑』の追求、あるいは刑事告発を止めてほしいというというメッセージを送っているつもりかもしれないが、おそらくそういう甘い期待は、あっさり裏切られることだろう。鳩山邦夫総務相は、昨日、小泉元首相の「敗北宣言」を予知していたかのように、日本郵政株式会社が予定しているらしい東京駅前の郵便局ビル改築の模様を視察し、改築に「待った」をかけた上に、文化や文明を破壊するだけの「経済合理主義」を激しく批判している。そういえば、鳩山氏の「郵便局ビル改築批判」の発言を、テレビの報道番組の中で、「小泉・竹中構造改革」や「郵政民営化」を弁護するかのように、「やりすぎではないか…」と、かなり辛辣に批判していた木村太郎氏や古館伊知郎氏は、今後、どういう反応を示していくのだろうか。今後も、一貫して「小泉・竹中構造改革」「郵政民営化」擁護の立場から、鳩山総務相批判を続けてくれるのだろうか。小泉純一郎氏や竹中平蔵氏の言動とともに、木村太郎氏や古館伊知郎氏等の発言にも注目していきたいものだ。いずれにしろ、今後の展開が楽しみである。それにしても、奥田碩トヨタ元社長・会長と、エコノミスト田中直毅を両脇に従えて、麻生政権倒閣宣言とも取れるモスクワでの「恫喝記者会見」とは何だったのか。奥田碩氏や田中直毅氏らも共犯ではないのか?